50代からの出会うと別れ

結婚31年。子どもはいません。これからの人生は「別れ」が多くなると思います。そしてほうっておくと「出会い」は減っていくと思います。だから私はいろんなことに出会いに行きます。やりたいことはどんどんやります。実は50歳になってから毎日がとても楽しくなってきたんです。そんな毎日をしっかり書き留めていきます。目標は私が私に別れる時がやってくるまで。

母。

母の存在は大きい。

 

絶妙なバランスが母によって保たれている。

 

父がぼけて、施設に入り、

目の病気も悪化し見えなくなり、

会話も不安定になり、

散歩もできなくなり、

 

施設に入った頃はできていたことが、

ほとんどできなくなっている。

 

一緒におやつを食べたり、

公園に行ったり、

帰る私を見送ってくれたりしたのに。

 

どうしてこうなっちゃうのだろうと思う。

 

でも、私と弟は、今も変わらず、母の作ってくれた夕飯を育った家で食べて、

父がいた頃と同じように笑うことが今もできてる。

 

そこに父がいないことを寂しいと思わずに。

 

母がいなくなったら、母が元気でなくなったら、どうなるんだろう。

 

もう、私たちのこの場所、この時間はなくなってしまう。

 

これはいつか必ずやってくる未来。

 

 

 

夏が苦手な母。

だから、夏は来るなと言う。

 

今回は言われなかった。

暑いなか、豚肉を揚げて、酢豚を作ってくれた。

 

母のこの頃のひとりの夕食は、買ってくることが多いらしい。

そして酢豚を食べたいと思っていたらしい。

 

帰り際、「また来てね。何が食べたいか考えとく」と母は言った。

今までは「なに食べたい?」ときいてくれたのに、

中食が多くなり、あまり作らなくなったので「子どもが食べたいもの」から「自分の食べたいもの、ひとり分つくるのはめんどくさいもの、たくさん作ってみんなで食べておいしいもの」にかわった。

 

 

 

今日、久しぶりに行って、楽しくて、ありがたくて、母の元気がほんとうに嬉しくて、

また、かなしいことを考えてしまった。

 

こんなこと、母に言ったら、

「あほか」と言われるな。

 

 

 

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